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東日本の震災に思うこと

震災の影響はまだまだ治まらない状況です。にもかかわらずテレビは日常に戻りニュースの中のウェイトもぐっと下がってきました。一方では週刊誌は状況を詳細な記事にして多く掲載し情報を教えてくれます。


今回の原発の問題は災害を越えて事故の感じです。昔、戦時中にインパール作戦と言うビルマからインドにかけて移動する作戦がありました。結果は多くの兵士を失う大失敗に終わりました。ところがこの愚策に対する軍内の処分はまったく無しでした。もし立案者を処分すればそれを許可した上の者、更に上の者と処分が波及することを恐れて闇に葬られたのです。当時の軍部は今の官僚と重なるイメージです。国民の命はないがしろにし、処分を恐れて非を認めない。厚生省(当時)の薬害問題は特にこの傾向が顕著です。


今回の原発の事故も同様のことが繰り返されそうです。早々に冷却剤を投下し原発の廃炉にすれば良いものを、それがもったいない東電と指示を間違えた民主党政権。そして原発を推進してきた通産省(当時)と、どれも責任を取らず逃げようとしています。そのために適切な手段を講じることが遅々として遅れ被害が広まるばかりです。東電に至っては、冷却作業をしている自衛隊や消防士に対して本来宿泊施設の会場であるにもかかわらず汚されたくないからと全ての部屋の鍵を閉めて食堂や廊下などの床に宿泊させるという信じられない扱いをしています。


一方では、芸能人を中心としてチャリティという名の慈善事業をしていますが、これもブームの様な広がりです。本当に必要を感じてしているのか、流れに乗り遅れないようにと思ってしているのか。善意の押しつけ以上に善意の安売りのように思ってしまいます。いくら集めたとかいくら寄付したとかわたしはこんな活動で貢献しているとか大きな声で言うことはどうかと思います。おそらく多くの人は何も言わず寄付をしていると思います。


スポーツやお祭りなど自粛のムードが広がるなか、強行する人はそろって、実施することによって被災者に元気を届けたいと言います。本当に元気が届けられると思っているのだとしたら問題です。家族を失ったり家を失った人に本当に必要なのは生活の安定と心からの慰めの言葉です。家族を失った人の横でお祭りやスポーツなどをして誰が元気がもらえたと感謝するのでしょうか。今は共に悲しみに耐えて日々の生活に感謝して、静かに過ごす時間ではないでしょうか。自粛しすぎることで経済が低迷するとしたり顔で話す経済学者がいますが、節電に努め浪費をやめて家族の存在に感謝する生活を送れば、日本はもっと住みよい良い国になると思います。経済の発展こそが幸せだとしてきた結果が今の日本です。


石原都知事が「我慾を洗い流す必要がある」と言いました。天罰という言葉が独り歩きして誤解を生みましたが都知事の言うことはもっともだと思います。今は花見をしている場合ではないというのももっともです。どうしようもなく落ちている日本人がこの天災を教訓に生まれ変わることができればいいなと思います。難しそうな気もしますが。


そんな中でも橋本知事の動きは見事でした。震災の翌日には給水車と災害備蓄水搭載車を現地に急行させ、大阪府の災害派遣医療チームをバス3台に乗せ送り込みました。更に効率的な物資の搬送を可能にするため、大阪に救援物資の集積地を作り、山形には山形県知事と協議し現地に前線基地を作り必要なものを必要な場所にすぐに送り届けるシステムを作りました。府営住宅の開放と被災学生の府立高校への受け入れも決定しこの一連の決定を震災後の1週間以内に終えています。今では多くの府職員を現地に派遣して被災者のフォローに当たらせています。こういうことはあまりニュースにならないので知られていません。緊急時に必要な方策を効率的かつ効果的に実行できるリーダーがいれば人々は幸せです。最近ではあまり橋本さんを意識していませんでしたけど、今回の災害において発揮されたリーダーシップは明るいニュースです。


国民や海外の人の善意だけではなく国が抜本的な対策と予算の計上をすることが何よりも効果的な方策だと思います。しっかりと削れる無駄を削って欲しいものです。今こそ日本が生まれ変わるチャンスなのではないでしょうか。

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